9月29日(火)、北海道経済連合会会議室において北海道バイオ工業会会員企業を対象とした会員向けセミナーが開催された。
(1)講演1では、WDB株式会社 札幌支店 支店長 妻鳥紘明氏より「研究職人材の動向」、及び、同社 環境バイオ研究所 所長鬼木浩氏より「WDBの新たな挑戦」というテーマで、それぞれ述べられた。「研究職人材の動向」では、過去10年間の理系人材の採用動向について、社会的経済環境を踏まえながら、企業の採用ニーズ・採用状況や求職者の意識・人気業態等といった定期・通年採用における求職者の就職活動の傾向を具体的に述べられた。
また「WDBの新たな挑戦」においては、人材派遣事業自体が少しずつ変化をしていかなければならないという問題意識から、同社が取り組む1つの方法「緑藻の大量栽培によるCO2の吸収とバイオ燃料・食糧の生産について」を述べられた。同取組みは、水中で光を浴びると「油」を生成する「藻」を大量に培養し、石油代替燃料の生産とCO2抑制による地球温暖化防止を図る新産業を創出するという壮大なテーマで、NHK国際放送局で取り上げられた同研究のVTRを交えながら現状と展望について述べられた。
(2)講演2では、北海道経済産業局 特許流通アドバイザー 熊谷昭男氏より「バイオ分野における特許活用の成功事例」というテーマで、企業経営における知的財産戦略の重要性からバイオに関連する特許流通の実態・具体的特許技術の解説と特許活用の成功事例、更には特許流通データーベース「開放特許」の利便性を説明されるとともに積極的な活用の提案を述べられた。
セミナー終了後には「交流会」が催され、参加者による情報交換が活発に行われた。