去る8月29日(水)に北海道経済連合会の会議室において、本年度の第1回目北海道バイオ工業会主催の会員向けセミナーが開催された。今回のセミナーは、機能性食品の開発における安全性試験、動物試験から臨床試験までの試験内容と、それらに要する費用をテーマとして行われた。会員企業から株式会社化合物安全性研究所、株式会社新薬開発研究所及び株式会社エクサムの3社より講師を招いて、講演をお願いした。参加者は21名で、各講演後の質疑応答も活発に行われ、盛況のうちに終了した。
1、最初は㈱化合物安全性研究所の非臨床部門推進部部長 加島正明氏より「特定保健用食品の開発を支援します。非臨床の安全性試験編」と題して、食品開発における動物を使った安全性試験の内容について具体的に解説していただいた。
特定保健用食品の開発に必要な安全性試験の種類と該当するガイドライン、GLPの適用、各試験の具体的な内容及び要する費用と、解説は多岐にわたった。
特定保健用食品の開発に必要な安全性試験の種類と該当するガイドライン、GLPの適用、各試験の具体的な内容及び要する費用と、解説は多岐にわたった。
2、㈱新薬開発研究所の研究企画部部長 楳原典光氏より「食品(健康食品等)の機能性試験について」と題して、3種類の病態動物モデルを使った食品の機能性検証試験について解説していただいた。
内容は、高血圧ラットを使った血圧を下げる作用の検証、高血糖マウスを使った血糖値を下げる作用の検証、アトピー性皮膚炎様の症状を示すマウスを使った皮膚炎症や痒みの軽減作用の検証についてで、いずれも食品の機能性として注目される話題である。それぞれの病態モデルについて実験データを示しながら解説がなされ、同時に費用の目安についても言及された。
3、㈱エクサムの臨床薬理部部長 舘田智昭氏より「食品臨床試験-その実際-」と題して、食品開発における臨床試験の内容と費用について解説していただいた。食品の臨床試験ではヒトでの安全性を調べる過剰摂取試験とヒトでの機能性を検証する試験があり、それぞれについて試験内容や試験期間、要する費用について解説がなされた。また、同社が得意としている美肌に関する試験も紹介された。
なお、当日講師から配布された資料が若干ですが残っております。ご希望の会員様はこのホームページからお問い合わせください。