当会では、これまで「トクホ(特定保健用食品)」以外に認められていない食品の機 能性表示について、その規制を緩和し、中小企業者も消費者へ正しい機能性情報を伝えられる制度とするよう継続して国に要望を行ってきました。

国 民の健康維持増進を促すとともに、医療費の削減や地域経済の発展につながるよう、食品の成分および生体機能調節に関する機能性表示が、農水産物およびその 加工食品に適切に行うことができる制度となるよう引き続き強く要望するものです。要望書は、当会小砂会長より12月10日の民主党北海道をはじめとして、 平野内閣官房 長官、荒井国家戦略室・内閣総理大臣補佐官らへ手交し説明、ご理解を得られました。

「ト クホ」の「エコナ」問題を機に、現在、消費者庁が設置した「健康食品の表示に 関する検討会」において、トクホ等の表示制度を含めた、いわゆる健康食品に関する表示の課題にかかる論点を整理して検討を進めるため、議論が行われており ます。検討会は、これまで2回開催されておりますが、年度内に通算6回検討会を開催し論点整理を行い、新年度からは消費者委員会において本格的に議論され る予定となっております。消費者委員会での本格的議論を控えたこの時期に目指すべき方向性を促すべく民主党に要望したものです。今回の「健康食品の表示に 関する検討会」での論点整理、そして、新年度からの消費者委員会での論議が、当会の要望と逆方向の、根拠のない健康食品たたきにならないことを切望してお ります。

当会では、今後も機能性表示規制の緩和実現に向けて活動して参ります。

―要望の内容―

1.機能性がある農水産物及び加工食品の法的位置づけの明確化
機能性がある農水産物及び製造された加工食品は、食品産業において成長が期待できる数少ない分野であり、これら付加価値のある食品を明確化して、ブランドを育成できる施策を戦略的に講じること。

2.科学的根拠に基づく成分及び有用性表示
食品の成分及び生体機能調節に関して、科学的根拠のある研究成果によって明らかとなった場合、農水産物及びその加工食品等に、広範囲な表現によって明記されること。

3.安全性・品質管理の担保
機能性表示、適切な安全性、品質管理は、適正な科学的水準に維持されるものであり、消費者に不利益を与えないことを十分に配慮されること。