去る10月31日(火)、一般社団法人北海道機械工業会と当会との連携事業として、室蘭工業大学の交流視察会を開催致しました。今年度中に、北海道機械工業会、室蘭工業大学、当会の三者での連携協定を締結予定で、協定締結に向けた視察会となりました。両会から32名が参加し、同大のものづくり基盤センター、徳楽准教授研究室、VRシアターを見学しました。

 ものづくり基盤センターでは鍛鋳造から溶接などものづくりに必要な基盤技術を学生が実地で学べる工作室、機械加工実習室、たたら場などの施設をそろえるだけでなく、卒業研究やサークル活動でも利用できるほか、地域への開放も行っており夜間開放も実施。学生も運営に協力しながら活動している。ネジや基盤部品などの販売も行っており、いつでも気軽に利用できます。徳楽准教授の研究室ではアミロイドβの凝集を顕微鏡下でリアルタイムに観察し、蛍光標識して可視化、定量化することを可能にしており、アルツハイマー病に有効な物質のハイスループットの探索ができろるとのこと。白糠町との共同で同町で栽培されているシソの研究が進んでおり、シソにアルツハイマー病の予防・治療効果が期待できる活性があることが明らかになりつつあるそうです。VRシアターは仮想現実、バーチャルリアリティーのコンテンツの制作、体験ができる施設で、25人が同時に作業できる制作スタジオと3台の大型3次元プロジェクターを取り付けており100人で同時に体験できるシアターを備え、これだけの大人数で同時にVR体験できる施設は稀。開発された教材を立体映像として提示しながら講義ができるだけでなく、リアルタイムに電荷の動きなどをシミュレートできるなど応用の幅が広い施設です。同大ではほかにも環境・防災、エネルギー、希土類の特性を活かした機能性素材、航空宇宙機システムなど特色のある研究を行っており、機械工業会、当会と連携して北海道のものづくりに関する今後の活動が期待されます。

 室蘭市内のビアホールで懇親会も開催され、今後の具体的な交流、連携に向けて様々な意見交換が行われました。

VRシアターにて3D眼鏡をかけての体験

徳楽研究室での説明を受ける参加者

ものづくり基盤センターの機械加工実習室