弊会主催のセミナー「北海道における保健機能食品の開発の現状と展望」が、去る6月26日(月)コラボほっかいどう大会議室にて開催され、28人の参加があった。イントロダクションとして 北武臨床株式会社代表取締役金内正俊氏が「保健機能食品開発の社会的役割と開発支援」としてトクホ、機能性表示食品などの保健機能食品制度の社会的背景や概要について説明され、非臨床試験の実施例として株式会社ジェネティックラボ先端医療事業部部長代理宮本顕友氏が「核内受容体アッセイ法を用いた黒米の活性評価」について、株式会社新薬リサーチセンター非臨床研究部副部長今野誠氏が「核内受容体アッセイ評価からの動物を用いた検証-メタボリックシンドロームに対する動物での検証-」についてそれぞれ講演され、機能性食品を臨床試験で検証するまでに持っていくための有用なスクリーニング手法としての核内受容体アッセイと、細胞レベルでのアッセイの結果から適切な動物実験モデルを選択して検証できることが報告された。こうして基礎研究データによる素材のスクリーニングからヒト介入試験までを北海道内で完結して実施することができる仕組みがすでにあることが紹介された。最後に北武臨床株式会社臨床開発部宮下博樹氏から「機能性表示食品のシステマティックレビューの現状と展望」として、実際のシステマティックレビューの手順から届け出上の留意点などがわかりやすく紹介され、これから機能性表示食品の届出を検討している聴講者にとっては大変参考になるセミナーであった。