要約(和文) |
和文タイトル:ヒトにおけるKjellmaniella crassifolia Miyabe (ガゴメ昆布)のプラセボ対照二重盲検並行群間比較試験:免疫系を活性化させるガゴメ昆布の潜在能力英文タイトル:Double-blind, parallel group, placebo-controlled study of Kjellmaniella crassifolia Miyabe (Gagome) in human: The potential of Gagome to acvtivate the immune system. 背景:海生の褐藻であるガゴメ昆布は専ら日本北部で収穫され、多糖類のフコイダンを主とする機能性成分により免疫系を改善し生活習慣病の予防に役立つことが知られている。しかし、科学的知見のほとんどが動物実験に由来することから、我々はヨウ素の過剰摂取を避けるために少量のガゴメ昆布を用いて、免疫機能を亢進させるその有用性をヒトにおいて調査した。 方法:我々は、食物繊維として200mg(フコイダンとして約80mg)のガゴメ昆布を0.8g/日。8週間摂取する二重盲検、プラセボ対照比較試験(ガゴメ昆布摂取群30名、プラセボ群30名)を計画した。主要評価項目はナチュラルキラー(NK)細胞の活性とし、免疫グロブリン(IgMとIgA)やサイトカイン(IL-12とIFN-γ)などの他の免疫関連バイオマーカーは副次評価項目とした。 結果:本臨床試験期間中に副作用は認められなかった。治療前のNK細胞数が比較的多い被験者群においては、ガゴメ昆布の8週間継続摂取よりNK細胞活性が上昇した(p=0.03)。またガゴメ昆布うう摂取によりIgAの分泌が刺激される傾向も示された。これらの結果は、動物実験同様、ガゴメ昆布の摂取がヒトにおいても生体防御系を強化する可能性を示す。 結論:本研究においては、要素の過剰摂取を避けるためんび少量のガゴメ昆布(0.8g/日)を被験食品として使用し、この用量が特に初期NK細胞数の比較的多い被験者群においてNK細胞活性を上昇させることを見出した。また、IgAについても増加を認めた。これらお結果から、ガゴメ昆布の摂取は免疫応答を活性化させ、免疫系の刺激を介して健康状態を改善させると考えられる。 |